野球かわいい展のこと。とりあえずの覚え書き

「野球かわいい展」が終わった。
そのあと、書籍の校了があり(まだ終わってない)、東京野球ブックフェアがあり(次の日曜です)、と、怒涛の日々が続いているので、なんだか振り返れないのだけど、すごく重要な二日間だったような気がして、その熱気が抜けないうちに少しまとめておこうと思います。

一番最初のきっかけはなんだったろうか。
さかのぼってみたら、
「野球のかわいいものを集めた展示をしませんか」というメールを、今回の参加者のみなさんそれぞれに送っていたのが一年前の3月。
ふむ、最初からコンセプトはあまり変わっていないのだ。
声をかけた代打◯◯◯のメンバー、清水はるかさん、雨本洋輔さん、というのは
最初に思いついた「野球のかわいいものをつくれそうな人」だった。
「かわいい」があまりにも主観的過ぎるから、「かわいい」でいいのか?とも思ったけれど、
まずは編集室屋上企画としてやってみるのだから、主観的な企画展でもまあいいんじゃないか、と、そのまま進んだ。
もしかしたら、わたしが主観的に「かわいい」と思わないものでも、一般的に「かわいいっぽい」ものを入れて
参加人数、出品数を増やしたらいいのでは?と思ったこともあったけど、
やっぱり自分がかわいいと思うものしか、全力でいっしょに作ることはできないかなと思ったのだった。
最初は「野球×かわいい」というニュアンスで「やきゅうかわいい」と呼んでいたのだけど、
それを「野球かわいい」という形容詞だ、といったのは友人の編集者のAくんだったかな。

企画展をやる、ということは、雑誌や書籍をつくる以上に、目に見えないことが多くて
わたしの進行は決して上手じゃなかったと思う。
それでも、メンバーはわたしが何かいえばどんどんアイデアを返してくれたり、
「とりあえずつくってみよう!」と、いくつもサンプルをつくってくれたり、
ときには「コンセプトを一度ハッキリさせよう」とわたしを軌道修正させてくれたり、
すごく頼もしく、こういう人たちと展示をつくるのはほんとうに楽しかったな。

みんな、忙しいなか、本当によく準備してくれました。
それぞれのつくるものは「ちゃんとかわいく」て、クオリティも高い、
「野球好きじゃない人にもかわいいと思えるアイテム」だけど「野球好きにだけわかるニュアンス」もある。
そういうものがたくさんできたけど、
でもやっぱり、
「どれだけの人が来てくれるのか」というのは未知数で、ずっと不安だったと思う。

ふたを開けてみれば、大盛況!
小さな小さなスペースにひっきりなしにお客さんが来てくれて、たくさんの商品を買ってくれた。
9割が女性!
野球のイベントで、って、野球のイベントなわけじゃないけど、野球と名のつくイベントでこんなことって、そうそうないですね。
何度も「野球のかわいいグッズってないから、うれしい」というコメントをもらった。
ああ、「野球かわいい」って言葉はなかったけど、ずっと求められてたんだな、としんみりとしながら驚いた。

ブログの構成もなにもないけど、今回の作家さんの紹介を。

Processed with VSCOcam with f2 preset

雨本洋輔さんは、『屋上野球』を読んで連絡をくれたのが最初の出会い。
(そして『屋上野球』Vol.2ではコラムのカットを描いてもらい、雑誌のコラムの強度がぐっと上がってうれしかった)
今回唯一の男性だけど、誰よりも「野球かわいい」かもしれない。
そしてコンセプトにとても敏感ですごく大事にしているので、
展示を準備していくうえでわたしを引っ張ってくれることも多々ありました。
作品は「ちくちく手作り」系ではないけれど、ただイラストがかわいい、というだけじゃなく
どういう見せ方をしたらよりかわいいか、どういう展開がよりかわいいか、ということに自覚的だったのが
「ただかわいい絵を描くイラストレーターさん」というのとは全く違ってすごいなと思います。

Processed with VSCOcam with f2 preset
阿良田蓉さんは、アイデアマン。そして行動力の人。
DMやロゴのデザインも、ついつい頼ってお願いしてしまったけれど、おかげですごくかわいいものができた。
「ミニスコアブックノート」や「12球場のカレンダー」などは、
野球好きなら「たまらない!」と思ってしまう目の付け所で、
なおかつ単体のグッズとしても、細部にまでこだわっていて、きっと野球関係なくかわいいと思ってもらえるもの。
上記の二つは、今回の「野球かわいい展」がSNSで拡散されるときに
もっとも言及された二つかもしれません。

Processed with VSCOcam with f2 preset
清水はるかさんは、慣れないと言っていた「手芸」的なところに、
まじめに真摯に取り組んでくれた。
清水さんは『屋上野球』でもイラストを描いてもらっていて(佐々木あららさんの短歌の挿絵)
そのイラストがすでにかわいいので、イラストを使って何かつくるという方法もあったと思うけど
最初にわたしが「手芸もので…」といったのを最後まで徹底してくれたのは、らしいなあと思う。
素朴でかわいいけど、ボールカウントをかたどったものは、一種類ではなくいろんなカウントがあったり
これもやっぱり野球好きにはたまらない細部のこだわりで、
いつまでも「どのカウントにしようか」と悩んでいるお客さんが多かったな。

Processed with VSCOcam with f2 preset
堀岡暦さんは、センス抜群のひとで、
わたしは密かに絵描きとしても惚れ込んでいる。
今回、作品の種類は多くなかったけれど、コンセプトがしっかりしていクオリティも高く
堀岡さんの個性がすごくよく現れた作品だった。
「TAKE ONE BASE」をもじった「TAKU ONE BASE(たくわんベース)」シリーズは傑作!
ストーリーづくりもよくて、なんとなく文学っぽいのが堀岡さんの作品だなと思う。
じつは今回のメンバーで唯一の学生さんで、卒業制作とも時期がかぶりながら
準備が大変だったと思うけれど、いつも落ちついた対応をしてくれて
わたしなんかもうヒーヒー言っていて情けないのだった。

ドタバタと書いてしまったけれど、この4人のバランス感覚があって成り立った「野球かわいい展」だったと思います。
今後、もしかしたらメンバーが増えたりすることもあるかもしれないけれど、編集室屋上企画としての「野球かわいい展」の礎はこのメンバーによってしっかり築けたなあというところ。

今後……?
ほんとうに想像以上の反響とご来場、ご購入をいただいたので「次回……まあできたら……」みたいな感じだったのが「次回!やりましょうね!」という雰囲気にはなっています。でもね、みんな仕事や学業のかたわら手作りしているから、そうそうはできないのですけれど。
楽しみにしてくださる方、どうか気長にお待ちくださいませ。

ちなみに、メンバーはそれぞれ「東京野球ブックフェア」にも出店しますので、ご興味のある方はどうぞそちらも!

最後になりましたが、ご来場いただいたみなさま、来られなかったけれど気にかけてくださったみなさま、どうもありがとうございました。
ほんとうにほんとうに、みんなで驚き、喜んでいます。


2016-03-11 | カテゴリー 屋上日記 |